登場人物
年齢:25 / 性別:女 / 身長:142cm

喫茶店『緑飴』の経営者。近くにドン・キホーテがある街に住みたいらしい。
五百木 冬風 (いおぎ ふゆか)
年齢:22 / 性別:女 / 身長:157cm

未虎と話が合う客。近くにラムーがある街に住みたいらしい。
喫茶店『緑飴』店内──。
フユカ「未虎(みとら)さん、旅行の計画はありますか?」
ミトラ「そうだな、そろそろ山口県以外の県外に行ってみたいものだな。色んな街を歩きたいんだ」
フユカ「良いですよねぇ、知らない街を散歩するって。そういえば、SNSでLUNA SEAの歌詞に『街』が多く出てくる……みたいな投稿を見かけて、それが話題になってませんでした?」
ミトラ「それ私も見たぞ。言われてみれば色んな街があるんだなーと、なんか面白かったな」
フユカ「で、思ったんですよ。LUNA SEA以外にも色んな街が出てくるバンドが居るよなーって」
ミトラ「ANTHEMだろ?」
フユカ「そうです。さすが未虎さん、分かっていましたか」
ミトラ「歌詞を見ていて常に思ってたからな、『色んな街が出てくるなぁ』って」
フユカ「と言う事で、ANTHEMの『街』をまとめてきました。昔のボーナストラック等、全曲所持していないので全てではないかも知れませんが、今までどんな街が出てきたか一緒に見て行きましょう!」
ミトラ「お、それは面白いな! では早速見ていこうか!」
この街に灯をともして……
果てしない暗闇と化すこの街は……BLIND CITY / 作詞:坂本英三
ミトラ「街は柴田さんの作詞のイメージが強いが、初期の英三さんの頃から街は登場していたんだな」
着飾った街 ネオンライト 汚れたダイヤモンド
NIGHT AFTER NIGHT / 作詞:坂本英三
フユカ「夜の少し小汚くも賑やかな街って感じですね。そういう街で飲み歩きしたいものです」
時に埋もれ 化石の街に深く眠れ
DEATH TO DEATH / 作詞:坂本英三
ミトラ「化石の街って何だろうな」
フユカ「寂れてしまった街ですかね。シャッター街みたいな?」
この歪んだ街に絡みつく掟も
TIGHTROPE DANCER / 作詞:坂本英三
冷たい視線求め
街中塞ぎ止めるDRIVING WIRE / 作詞:坂本英三
輝かない黒い光溢れる街へ
BOUND TO BREAK / 作詞:柴田直人
ミトラ「アルバム『BOUND TO BREAK』から柴田さんが作詞に参加するようになったな。そしていきなり街が登場するぞ」
フユカ「これは真っ暗な街、ですかね……停電しているときはそんな感じですよね。結構怖いんですよ」
アクセル踏んで 怒り忘れた街へ
ROCK'N' ROLL SURVIVOR / 作詞:坂本英三
ため息が溢れる街で
LOVE IN VAIN / 作詞:柴田直人
ミトラ「この街で何があったんだろうな」
フユカ「でもアタシたちが住む町もため息だらけですよ」
ミトラ「なるほど、ではモデルは北九州市か」
フユカ「確実に違いますね」
この街の向こうに
独りきりでいる時の虚しさも
独りきりでいる時の哀しさも
この街では見ぬけない
この街では受けとめないNIGHT STALKER / 作詞:森川之雄
フユカ「ANTHEMではあまり作詞をしない森川さんが書いた歌詞にも街が登場しますよ」
ミトラ「しかも頻繁に出てくるんだよな。この曲に限ったことではないが、街が擬人化しているな」
砂に埋もれた あの街で
EVIL TOUCH / 作詞:柴田直人
ミトラ「若干ファンタジー要素のある街だな」
フユカ「とてつもない砂嵐が起きた後でしょうね。モデルはどこなんでしょうか」
辿る道を 掻き消すような
街の声が 笑うだけHUNGRY SOUL / 作詞:柴田直人
街が夜に 抱かれて
別の顔を 見せたらPOWER & BLOOD / 作詞:柴田直人
ミトラ「擬人化して、夜の街の際どさを描いているな」
フユカ「中々秀逸ですよね。柴田さんは詩人ですよ」
今日も 街の何処かで
夢を追う Fever eyesFEVER EYES / 作詞:柴田直人
Drivin' me crazy 街が眠る頃
VENOM STRIKE / 作詞:柴田直人, 森川之雄
Cry in the night そびえ立つ街へ
飛び出せ Go!CRY IN THE NIGHT / 作詞:柴田直人
熱に浮かれた この街が
誰もが許されるこの街はDEVIL INSIDE / 作詞:大内"MAD"貴雅, 柴田直人
フユカ「MADさんが珍しく作詞をしていますが、こちらにも街が出てきますね」
ミトラ「柴田さんと共作だから、街のくだりはMADさんが書いているのか分からないけどな」
街を歩く 風にひきずられて
SILENT CROSS / 作詞:柴田直人
加速の街を流れゆく
GRIEVE OF HEART / 作詞:柴田直人
ミトラ「ここから再結成ANTHEMだな。アルバム一発目から街が出てくるんだ」
フユカ「加速の街……なんでしょうかそれは」
ミトラ「街の時間経過を表しているのだろうか」
浮かれきった街に その瞳をギラつかせ
RAGING TWISTER / 作詞:柴田直人, 坂本英三
フユカ「再結成では英三さんはそんなに作詞していませんが、共作とはいえ街が出てきますよ」
ミトラ「浮かれきった街か……ずいぶん賑やかな雰囲気があるな」
フユカ「繁華街とか常に浮かれきってる感はありますよね」
ミトラ「と言うことは、北九州市がモデルか」
フユカ「北九州市のどこに浮かれ要素があるんですか……」
騒がしい街の中
挫けそうなあいつも 生きているTHE INNOCENT MAN / 作詞:柴田直人
フユカ「挫けそうなアタシも、この騒がしい街の中で必死に生きています」
ミトラ「この街、閑古鳥が鳴いてるぞ」
フユカ「言わないでください……」
影を失くしたこの街はまるで
Oh it seems like heavenROUGH AND WILD / 作詞:柴田直人
隠れても 逃げ出しても
焦がれても 受け入れても
街が踏みつけるRESCUE YOU / 作詞:柴田直人, 坂本英三
ミトラ「何をやっても街からは逃げる事ができないぞ」
フユカ「この擬人化は凄いですね。偶然ではありますが、aieさん(the god and death stars)とseekさん(Psycho le Cému)の企画で『僕らに踏まれた町と僕らが踏まれた町』というのがありましたね」
眠れぬ街が 欲望を駆り立てる
ETERNAL MIND / 作詞:清水昭男
ミトラ「珍しく清水さんも作詞をしているが、ここでもしっかり街が出て来るぞ」
街に蠢く Childish poison
ONSLAUGHT / 作詞:柴田直人
フユカ「幼稚な毒とはどんな毒なんでしょう。それが蠢く街は行きたくないですね……」
顔の見えない 輝ける街
BLEEDING / 作詞:柴田直人
Heavy rain 降りしきる 麗しきこの街
BLACK EMPIRE / 作詞:柴田直人
にぎやかだった街が
息を潜め眠る頃WALK THROUGH THE NIGHT / 作詞:柴田直人
フユカ「夜になってすっかり静かになった街を歩くの好きなんですよね」
ミトラ「分かるぞ。たまたまパトカーと遭遇して職質受けたのも良い思い出だ」
フユカ「嫌な思い出ですね……」
Freezing day, freezing air 街に溢れる crime of fraud
Your wish broke down 街を埋めゆく hypocriteROCKBOUND / 作詞:柴田直人
雨に煙ったこの街の深い闇から
WAYFARING MAN / 作詞:柴田直人
ミトラ「雨で煙る描写は現実で見たことないんだよな」
フユカ「アニメとかでありそうですよね。良い雰囲気ではありますが」
冷めたこの街の どこか片隅で
今でも絶えることなく 炎は燃えているFACE THE CORE / 作詞:柴田直人
ミトラ「アルバムではこの曲の2つ前に"GHOST IN THE FLAME"があるだろ? 関連性はまったく無いんだが、何となくそれに続いているような歌詞に見えるんだよな」
フユカ「ああ、この炎という描写が確かに見えなくもないですね。実際にこの街に行ってみたいですね」
そうさ いつもの流れの中で溺れ続けて
青ざめながら声を殺した仮面の街BLAST*1 / 作詞:柴田直人
フユカ「この曲は映画『変態仮面』の主題歌だったので、歌詞に『仮面』を入れたのでしょうね」
ミトラ「B'zで言うところの、コスメとのタイアップで『メイク』を入れざるを得なくなり、半ば強引に『メェ~イ』と歌った"FIREBALL"みたいな感じか」
フユカ「タイアップってそこが良いところでもあって悪いところでもあるんですよね」
激情の残像ゆらめく街
STRANGER / 作詞:柴田直人
澱みかけた街の中で
PAIN / 作詞:柴田直人
むせ返るような忘却の街を
DON'T LET IT DIE / 作詞:柴田直人
色めくこの街に降り注ぐ Silent acid rain
Run with the flash
化石の街をRUN WITH THE FLASH / 作詞:柴田直人
フユカ「"DEATH TO DEATH"で登場した化石の街がここにも登場してますね」
ミトラ「お、ホントだ。その"DEATH TO DEATH"では英三さんが作詞をしている一方、こちらは柴田さん作詞だな」
In the dead of night I walk alone
静寂の街をFAR AWAY / 作詞:柴田直人
眠らないこの街の喧騒が
何故か今モノクロに見えているんだ
The game of life
眠らないこの街でPAINT MYSELF / 作詞:柴田直人
ミトラ「計37曲に街が登場したが、こんなにあったんだな!」
フユカ「なかなか多かったですね。ちなみに今回、英詞に街関連があるものは省略しました*2」
ミトラ「正直、新作で今度はどんな街が出てくるのか期待していたんだ。だが世界進出を視野に入れたことで全英詞になってしまい、今後ANTHEMの街が出てくることはなくなってしまったけどな」
フユカ「それが寂しいんですよ……」
ミトラ「あ、そうだ。五百木(いおぎ)は行ってみたい街はあるか?」
フユカ「そうですねぇ、この中だと"STRANGER"に出てきた激情の残像ゆらめく街は気になりますよ。あとは"EVIL TOUCH"の砂に埋もれたあの街も気になるかな──」
ミトラ「ああ、いや、そうじゃなくてだな」
フユカ「え?」
ミトラ「旅行で行ってみたい街を訊いていたんだ。紛らわしくてすまんな」
フユカ「……えーっと、道頓堀ですかね」