登場人物
年齢:25 / 性別:女 / 身長:142cm

喫茶店『緑飴』の経営者。"1997"という曲が『T.R.E.N.D.Y. -Paradise from 1997-』というアルバムの初回盤に収録されているが、通常盤しか持っていないので未だ聴いたことがない。
五百木 冬風 (いおぎ ふゆか)
年齢:22 / 性別:女 / 身長:157cm

未虎と話が合う客。ムックに"1997"の他に"1979"という曲があるが、Plastic Treeの"1999"とごっちゃになり、分からなくなったことがある。
喫茶店『緑飴』店内──。
ミトラ「さて、ムックの最新作『1997』を聴くとするか」
フユカ「最近はお題の記事ばかりでしたが、久しぶりに音楽の話ですね。待ちに待った新作なので聴くのが楽しみですよ!」
ミトラ「曲数は16曲と多いが収録時間は1時間と、そんなに長くはないな。アルバムのテーマとして、80~90'sの音楽のリスペクトがあるらしい」
フユカ「アタシたち、そんなに詳しくないからどの曲が何をベースとしているのか正直分かっていないので、ただ曲を聴いた感想になっています」
ミトラ「本当は知ってたほうが数倍楽しく聴けただろうなー」
フユカ「ですねぇ。では曲を聴きましょっか。聴きながら作詞作曲を予想するので、あえてクレジットを見ないでおきます」
ミトラ「ちなみにムックの作曲クレジットは特殊であり、歌メロを考えた人が作曲者として扱われているんだ。理由は、全曲の編曲をミヤさんがやっているので、そうしないと全ての作曲者がミヤさんになってしまうという話だ」
フユカ「なので、正直どれもミヤさん作曲に聞こえてしまいそうですね……」
Daydream
ミトラ「開幕はインストで、新世界と同様だな」
フユカ「ピアノから始まり、うっすらとドラムンベースが流れていますね」
ミトラ「白昼夢(=Daydream)の雰囲気を思わせるような音作りにしているのだろうな」
フユカ「そんなインストですが、次第にハードコアテクノのような雰囲気が強くなっていきます。インストとは言え次に繋がることなく、一旦区切られますね」
予想→作曲:ミヤ
桜
ミトラ「サビから始まり、ホーンが印象的な疾走曲だな」
フユカ「1曲目のインストと同じく、2分と短いですね。『桜』というタイトルと裏腹に随分激しい曲です」
ミトラ「歌詞もシニカルでそんなに綺麗ではなく、むしろ片仮名ムックっぽさもあって、かなり好みだ」
フユカ「ミヤさんが叫ぶパートもあって、短いながらも濃密な曲に仕上がっていますよ」
ミトラ「もっと聴きたいのに、短いのがちょっと残念だ」
予想→作詞 / 作曲:ミヤ
蜻蛉と時計
フユカ「ミドルテンポに"リブラ"のようなラップが取り入れられていますね」
ミトラ「歌詞の冒頭は"赤い空"のサビだな。ラップ調の歌詞に過去曲の歌詞と言えば、"星に願いを"もそうだ」
フユカ「今までだとアルバムの最初に位置してそうな曲っぽいですよね、"惡 -JUSTICE-"とか"脈拍"とか」
ミトラ「確かにな。中盤から曲調に変化があり、逹瑯さんのシャウトが多く入ってくるな」
フユカ「歌詞は以前の新世界に関連してそうな内容ですね。メジャーの作品とは思えないほど閉塞感があります」
ミトラ「他には『Boys be ambitious(Boys be an Vicious)』や『トライアングルサークル(△ (トライアングル))』等、今回収録されている楽曲のタイトルも入っているな」
予想→作詞:逹瑯 / 作曲:ミヤ
invader (2025 Remaster)
フユカ「『invader EP』より表題曲が収録されましたね」
ミトラ「先行曲として発表されるのが納得のカッコイイ疾走曲だな」
フユカ「サビの開放感が気持ち良いんですよね」
Boys be an Vicious
フユカ「少年よ大志を抱け(Boys be ambitious)を捩ったタイトルで、いかにも逹瑯さんが付けそうな曲名だなぁと思いましたね」
ミトラ「ドラムンベースが効いていて、ミヤさんが別でやってるプチブラ(Petit Brabancon)っぽい雰囲気があるな」
フユカ「Bメロのラップっぽい激しさから、サビになると妙に明るくなるのは、heidi.の"サクラアンダーグラウンド"っぽいなと思いましたね」
ミトラ「歌詞は"BILLY×2 ~Entwines ROCK STARS~"のような、ロックに対するリスペクトを題材にして突っ走る内容だ」
予想→作詞 / 作曲:逹瑯
Guilty Man
ミトラ「罪人というタイトルだけにイントロが不穏だな」
フユカ「ちょっと『朽木の灯』にありそうなイントロはワクワクしますね」
ミトラ「メロディの動きが不思議だ、ファルセットが頻発するのも面白い」
フユカ「歌詞は間違った行いを正しいと思って生きている人に関する内容でしょうか」
ミトラ「セロトニンの海で溺れるなんて、確かに逃げられないだろうなぁ。グリーヴァはセロトニンのことを『セトロニン』と言ってたが」
フユカ「もう許してあげてください」
予想→作詞:逹瑯 / 作曲:ミヤ
B&W
フユカ「イントロは『シャングリラ』辺りの雰囲気がありますね」
ミトラ「"NEED"っぽい曲進行だな。Aメロの歌い方を若干変えてるのは面白い」
フユカ「タイトルはそのまま黒と白ですが、他にも意味を持たせてそうな気はしますね。クラップの箇所があるので、ライブで盛り上がりそうです」
ミトラ「歌詞が随分異端的で、"COLOR"や"心色"っぽいので、YUKKEさんが歌詞書いてそうだなと思ったのだが、どうだろうか……」
予想→作詞 / 作曲:YUKKE
October (2025 Remaster)
フユカ「『invader EP』2曲目ですね。厳密にはシングルではないのでc/w扱いではないのか、こちらもアルバムに収録されました」
ミトラ「歌詞は逹瑯さんの実体験を元に書かれたようだ。親戚の身内が人生に幕を下ろしたという話を聞き、逹瑯さん直近の知り合いではないとは言え、どうしても曲にしたかったとのことだ」
フユカ「そのテーマ通り、とても優しく切ない楽曲に仕上がっていますね。ノスタルジックな雰囲気がとても好きですよ」
ミトラ「いかにも逹瑯さん作曲だなといった感じだが、ソロでもやってそうな曲だよな」
フユカ「確かに、使い分けはどうしているのでしょうか。足立さんが曲作りに関与しているかどうかの話ですかね」
LIP STICK
フユカ「80'sの洋楽ヒット曲っぽいサウンドが感じられますね。アルバムのコンセプトのひとつなのでしょうか」
ミトラ「だが終盤に入るとドラムのサウンドが顕著になって従来のムックっぽさが現れるな」
フユカ「歌詞を読んで、吉川晃司さんの"KISSに撃たれて眠りたい"を思い出しました。タイトルだけなんですけどね」
予想→作詞 / 作曲:逹瑯
Round & Round
フユカ「ギターカッティングとトオルさんのピアノが印象的ですね」
ミトラ「曲はとてもカッコイイが、どこかトリッキーだな」
フユカ「歌詞もどことなく不思議で、それも相まって中毒性があります」
予想→作詞:逹瑯 / 作曲:ミヤ
△ (トライアングル)
フユカ「タイトルだけ見るとインストかと思ったら、しっかり歌がありましたね」
ミトラ「そのタイトルから予想できないブルージーでプログレッシブな楽曲だな」
フユカ「ムックになかった曲展開で、こういうのもやるんだなぁと驚きましたよ」
ミトラ「歌詞も前衛的だ。ムックのプログレも悪くないな。プログレと言うことは、△はPINK FLOYDの『狂気 / The Dark Side of the Moon』のアートワークから来ているのだろうか」
フユカ「なるほど! でもPINK FLOYDは曲調が顕著に変化するタイプのプログレではないですね」
予想→作詞 / 作曲:ミヤ
不死鳥
ミトラ「このアルバムの中で一番長い曲だ、落ち着いた演奏の中に出てくるシンセサウンドが癖になるな」
フユカ「不死鳥というタイトルですが、内容は輪廻をイメージしているのでしょうか」
ミトラ「フェードアウトで終わるのは近年のムックでは珍しいな」
予想→作詞 / 作曲:ミヤ
空っぽの未来
フユカ「イントロがイエモンの"SPARK"っぽいと思ってしまいましたが、ご機嫌な演奏と違い、歌詞はそんなに明るくないですね」
ミトラ「全体的な曲調はhideさんの"EYES LOVE YOU"っぽいなと思ったな」
予想→作詞:逹瑯 / 作曲:ミヤ
蒼
ミトラ「堅実なビートに浮遊感のある歌声と演奏が印象的だな」
フユカ「Bメロはめちゃめちゃ叫んでいますねぇ、夢烏は聴ける一方、ムック初めましての人には難しそうな曲だなと感じました」
ミトラ「中盤は水槽っぽいギター進行だなと思ったぞ。歌詞は"コミューン"っぽいな」
予想→作詞 / 作曲:ミヤ
愛の唄 (2025 Remaster)
ミトラ「シングル曲だが、前の曲と繋がっていることに驚いたな」
フユカ「ヘヴィでダークなこの曲が終盤に位置するのは意外でしたよ」
ミトラ「歌詞はムックにしては珍しくセクシーな内容で、櫻井敦司さんへのリスペクトとのことだ」
フユカ「徳間ジャパン移籍後に『愛の唄』というタイトルなので、彩冷えるの『会いたくて』みたくなるのかと心配していましたが、良い意味で騙されましたよ」
ミトラ「徳間でもこの曲が許されるのは嬉しかったな。彩冷えるの『会いたくて』をリアルタイムで聴いて、徳間ってこうなのか……と思い込んでいたからな」
フユカ「彩冷えるの話に変わりそうなので、この辺にしておきましょうか……」
Daydream Believer
フユカ「リードトラックにして、アルバム発表前から演奏されていた曲ですね」
ミトラ「ラストがシングルライクの明るい疾走曲なのは珍しいな」
フユカ「他の曲がなかなかマニアックな曲だったので、この曲がエモーショナルなロックチューンなのが良いですね! 発売前に先行公開されていましたが、未虎さんはその際に聴きましたか?」
ミトラ「アルバムを通しで聴きたかったから、敢えて聴いていなかったんだ。とは言え、その前のシングルとEPは聴いていたのだがな」
フユカ「歌詞は翳りがありますが、ほんの少し淡い光も見えている気がします。前向き過ぎないのが良いですね」
ミトラ「この曲でアルバムが締まるのは面白いな。また最初から聴き返したくなるぞ!」
予想→作詞:逹瑯 / 作曲:ミヤ
フユカ「と言うことで『1997』を聴き終えましたが、正直言って名作ですね」
ミトラ「ああ、間違いなくムックの傑作のひとつだ。新たなメジャーデビュー作品ということでどうなるのか正直心配していたのだが、それを打ち砕いてくれるほどの作品だったぞ」
フユカ「はい! ということで、予想した作詞作曲者の正解を見ていきましょうか」
- Daydream
予想→作曲:ミヤ
正解→作曲:ミヤ
○正解
フユカ「インストですから、これは流石に当たりますよね」
ミトラ「たまに意外なクレジットがあったりするから、不安ではあったけどな」
- 桜
予想→作詞 / 作曲:ミヤ
正解→作詞 / 作曲:ミヤ
○正解
ミトラ「"桜"は正解だ。いきなり予想が当たったのは嬉しいな!」
- 蜻蛉と時計
予想→作詞:逹瑯 / 作曲:ミヤ
正解→作詞 / 作曲:ミヤ
×不正解
ミトラ「と思ったら、"蜻蛉と時計"の作詞はミヤさんだった!」
フユカ「逹瑯さんかと思っていましたが、確かに『~じゃねえ』という書き方はミヤさんですね」
- Boys be an Vicious
予想→作詞 / 作曲:逹瑯
正解→作詞 / 作曲:逹瑯
○正解
フユカ「"Boys be an Vicious"は逹瑯さん単独作詞作曲と思った予想が当たりましたね。まぐれと言われたらそうなんですけど……」
- Guilty Man
予想→作詞:逹瑯 / 作曲:ミヤ
正解→作詞:逹瑯 作曲:ミヤ
○正解
ミトラ「これも当たったな。正直、作詞者に関しては勘ではあるが……何と言うか、誰が作詞作曲していてもおかしくないからなぁ」
- B&W
予想→作詞 / 作曲:YUKKE
正解→作詞 / 作曲:ミヤ
××超不正解
ミトラ「"B&W"に関しては大ハズレだ。YUKKEさんっぽいと思ったのだがミヤさん作詞作曲と、全く違ったので恥ずかしいぞ」
- LIP STICK
予想→作詞 / 作曲:逹瑯
正解→作詞:YUKKE 作曲:逹瑯, ミヤ
×不正解
フユカ「"LIP STICK"はYUKKEさん単独作詞ですか! 作曲に関与してないなんて、今までになかったですよね」
ミトラ「これは当たらないな~……」
- Round & Round
予想→作詞:逹瑯 / 作曲:ミヤ
正解→作詞 / 作曲:ミヤ
×不正解
フユカ「"Round & Round"も外れましたね」
ミトラ「散々ミヤさんの歌詞が好きだと言っておいて、分かっていない自分自身が情けないな……」
- △ (トライアングル)
予想→作詞 / 作曲:ミヤ
正解→作詞:YUKKE / 作曲:YUKKE, ミヤ
××超不正解
フユカ「"△ (トライアングル)"はYUKKEさん作詞でしたか! 自信満々にこれはミヤさん作詞作曲だと思っていましたが、どれも当たってませんね」
ミトラ「我々は夢烏失格レベルだぞ……」
- 不死鳥
予想→作詞 / 作曲:ミヤ
正解→作詞 / 作曲:逹瑯
××超不正解
フユカ「"不死鳥"の作詞作曲者も予想と全く違います。ミヤさんが書きそうな歌詞と思ったのですが」
- 空っぽの未来
予想→作詞:逹瑯 / 作曲:ミヤ
正解→作詞:逹瑯 / 作曲:YUKKE, ミヤ
×不正解
ミトラ「"空っぽの未来"は惜しかったな、YUKKEさんも作曲に関与していたとは!」
- 蒼
予想→作詞 / 作曲:ミヤ
正解→作詞 / 作曲:ミヤ
○正解
フユカ「"蒼"の予想は当たりましたよ! ようやく正解です」
ミトラ「これは恐らく全員が当たっているのではなかろうか……」
- Daydream Believe
予想→作詞:逹瑯 / 作曲:ミヤ
正解→作詞 / 作曲:ミヤ
×不正解
フユカ「"Daydream Believer"は逹瑯さん作詞だと思ってましたよ」
ミトラ「ミヤさん、こういった歌詞も書くのだな!」
フユカ「ということで、作詞作曲者予想はハズレハズレの大ハズレでしたね」
ミトラ「ムックのファン歴長いはずなのに、ここまで外すのは情けないな……」
フユカ「でも各曲はどれも良かったですね。……作詞作曲者予想は今後やらないでおきましょうか」
ミトラ「このアルバム自体は傑作なのは間違いないからな。ANTHEMの新作が出たら予想しようか」
フユカ「ANTHEMはほぼ全て柴田直人さん作詞作曲なので、外したら凄すぎますよ……」