登場人物
年齢:25 / 性別:女 / 身長:142cm

喫茶店『緑飴』の経営者。柴田直人の自伝を読んでから、他のミュージシャンの自伝も読んでみたくなった。
五百木 冬風 (いおぎ ふゆか)
年齢:22 / 性別:女 / 身長:157cm

未虎と話が合う客。"WILLESDEN HIGH‐ROAD"の作曲者を見ると森川之雄さんと清水昭男さんという珍しい組み合わせで、どちらがメインで作ったのか気になる。
小永光 蘭那 (こながみつ らんな)
年齢:24 / 性別:女 / 身長:152cm

雑貨店『すかーれっと』の経営者。ANTHEMを全く知らない。
喫茶店『緑飴』店内──。
ランナ「あの……いいかしら」
ミトラ「どうした?」
ランナ「普段、沙魚川さんと五百木さんの二人がよく『アンセム』って言ってるじゃない?」
フユカ「はい、よく未虎さんとはアンセムの話をしますよ」
ミトラ「では小永光、アンセムとは何か分かるか?」
ランナ「えーっと……本来のアンセムは聖歌のことよね? あとゲームもそんなタイトルだったような……でも検索したらバンドが出てきたわね。もしかして、このバンドのこと?」
ミトラ「そうだ! 我々が話すANTHEMは日本のメタルバンドのほうだ!」
ランナ「なるほどね。メタルバンドはあたしには未知の世界だから、二人の会話に入れるのなら知っておきたいわね……」
フユカ「お、蘭那さんがANTHEMに興味を持ってくれてますよ! 未虎さん、ここは蘭那さんに教えても良いんじゃないですか?」
ミトラ「そうだな。私と五百木で、小永光にANTHEMを教えたいものだな。まあこれから話す内容は検索したら出てくるようなものなのだが、柴田直人さんの自伝を読んだ感想も交えているぞ」
フユカ「柴田さんの自伝は、ANTHEMが好きなら必ず読んで欲しい一冊ですね!」
ミトラ「ま、真剣な授業等ではないから、コーヒー飲みながら気楽に聞いてくれ。それでANTHEMに更に興味を持ってくれたらなら幸いだ」
ランナ「ええ、分かったわ。よろしくお願いするわね」
結成から一旦解散まで
ミトラ「ANTHEMは1981年に結成された国内のメタルバンドで、結成当時のメンバーはベースの柴田さんのほかにはドラムの大内貴雅(MAD大内)さん、ボーカルの前田敏仁(TONY)さん、ギターの小柳彰史さんの四人だ」
ランナ「その柴田さんという方がバンドを牽引している感じなのかしら」
フユカ「そうです! バンドのイニシアチブを取っていて、結成から現在に至るまでのオリジナルメンバーですね。その四人でライブ活動をしていたのですが、プロとして活動する柴田さんの姿勢を見て、小柳さんは付いていけなくなりすぐに離脱しました」
ミトラ「しかし柴田さんをバンドに誘ったのは小柳さんだったから、実は中心人物のひとりだったんだよな。その後は福田洋也さんが加入したのだが、デビュー前にTONYさんが脱退して、1985年に坂本英三さんが加入したんだ」
フユカ「TONYさん在籍時に国内HR/HMバンドが参加したオムニバス盤『HEAVY METAL FORCE』に"WARNING ACTION!"で参加しましたね。けど、この作品はLPのみでCDは無いのは残念です。SOUND ROCKETS TVのこーじ隊長がこのオムニバス盤の感想を語っているので、よろしければご覧ください!」
ミトラ「そのTONYさん在籍時の音源についてだが、他に自伝で語られているのは"WILD ANTHEM"と"STEELER"だな。さきほどの『HEAVY METAL FORCE』に収録された"WARNING ACTION!"については『OFFICIAL BOOTLEG』で聴くことが出来るうえに、デモ音源の"WILD ANTHEM"と"I CAN'T TAKE IT"、"RUNNING FIRE"が収録されているぞ。しかし、まだ『OFFICIAL BOOTLEG』を持っていないから、いつか入手したいな。TONYさん時代の"STEELER"はライブ演奏のみだろうか」
フユカ「英三さん加入して、1stアルバムの『ANTHEM』がリリースされました。初期の帯には『パワーメタル戒厳令』と記載されていて、それをタイトルとして扱っている媒体もありますね」
ミトラ「バンドの初期に使われがちな『粗削り』というワードがよく似合う作品で、英三さんの歌声については現在で聴けるような艶めいたカッコよさはそこまでないが、返って今にない初期の声が聴けるぞ。ライブの最後に演奏される"WILD ANTHEM"が収録されており、もしANTHEMに興味を持ったなら聴いてみてほしい」
ランナ「1曲目の"WILD ANTHEM"からなかなか攻撃的ね。今までに聴いたことがない音楽だから新鮮なのはもちろん、カッコイイわ」
フユカ「お、それは嬉しいですよ! その後、2ndの前にミニアルバム『READY TO RIDE』をリリースしました」
ランナ「ジャケットのインパクトが強いわねー」
ミトラ「この作品は当時はLPのみだったが、NEXUS ROCK LEGEND ARCHIVE COLLECTIONの企画でCD化されたぞ。それもあって、この企画では『READY TO RIDE』がよく売れたらしいな」
フユカ「この作品は持っていた方が良いものなのかと言うと、先ほど未虎さんが言ったNEXUSの企画で他のアルバムをまとめて買うなら一緒に買っておいたほうが良いですが、以前に出た1stの『ANTHEM』や2ndのリマスター盤等に全曲収録されていたりするので、人によっては買わなくてもいいですね。コレクションとして持っていても良いかも知れませんよ」
ミトラ「だな。収録内容は"READY TO RIDE"と"SHED"の他、1st『ANTHEM』に収録されていた3曲の英語バージョンが入っている。自伝で知ったのだが、1曲目と2曲目は洋也さんが以前に在籍していたバンド・ANSWERの曲が原曲らしいな。このミニアルバムはサブスクに入っていないが、他のアルバムにボートラのかたちで入っているので聴く事はできるぞ」
フユカ「1986年に2nd『TIGHTROPE』をリリースしました。ANTHEMの中でも特に人気が高い"NIGHT AFTER NIGHT"が収録されていることでも有名です。収録曲は8曲と他に比べると少なく、洋也さんと柴田さんの曲が交互に収録されているのは面白い構成ですね」
ランナ「"NIGHT AFTER NIGHT"はとてもメロディが良いわね。曲数がミニアルバムみたいだけど、この作品は良いかも知れないわ!」
ミトラ「1987年に3rd『BOUND TO BREAK』はプロデューサーにChris Tsangaridesを迎えた作品で、初期ANTHEMの名作と云われているぞ。ちなみにこの作品から柴田さんも作詞に参加している。だが、ここで英三さんはバンド活動に疲弊して結果脱退するんだ」
ランナ「坂本さんはここで脱退したの? ボーカルがよく変わるのねぇ」
フユカ「確かにTONYさんも脱退してますからね。ボーカルが変わるのが苦手な人には難しいかも知れませんが、次に加入した森川之雄さんもハイトーンでめちゃめちゃ上手いんですよ。なのでそこまで気にならないかと思います」
ミトラ「その森川さんが加入して、1988年に『GYPSY WAYS』をリリースしたぞ。ここからほとんど柴田さんが作詞をすることになるんだ。自伝でChrisのプロデュースする姿勢に森川さんがとある発言をしたことが記されているが、面白い内容なので読んでみて欲しいな」
ランナ「そうなのね。"GYPSY WAYS (Win, Lose or Draw)"を聴いてみたけど、森川さんのボーカルはとても良いじゃないの! 坂本さんの歌声も良いけど、森川さんもカッコイイわね!」
フユカ「二人のボーカリストを気に入ってくれて良かったです。そして1989年に『HUNTING TIME』をリリースしました。こちらも名作と云われていますが、収録曲が『TIGHTROPE』同様8曲と少ないんですよ。これは柴田さんが納得のいく曲だけを選んだ結果、8曲になってしまったらしいです」
ミトラ「リマスター盤やサブスクではボートラに"ARE YOU READY?"という曲が入っていて、そこそこ人気がある曲ではあるが当時の柴田さんはあまり良いと思わなかったのか、本編に選ばれなかったな」
フユカ「この辺りから洋也さんが懶惰になって、柴田さんとの関係が悪化してしまうんですよね……」
ランナ「福田さんは長く在籍していて作曲もたくさんしているのに、それは残念ね」
ミトラ「これはもしかするとANTHEMを離脱するかも知れないと思ったが、洋也さんは『ANTHEMをやる』とのことで、柴田さんが全曲作詞作曲して1990年にアルバム『NO SMOKE WITHOUT FIRE』をリリースしたぞ」
フユカ「洋也さんの演奏に真剣さがなかったとのことですが、本人曰く真面目にレコーディングしたそうですよ。あの作品のギターサウンドは好きですし、とてもカッコイイです」
ランナ「アルバムタイトルは『火の無い所に煙は立たぬ』って意味ね。"SHADOW WALK"をはじめ、どれもカッコイイ曲よ。"DO YOU UNDERSTAND"なんてベースとギターがソロ対決してるじゃないの! 真剣さがないなんて考えられないわね」
ミトラ「だが、柴田さんの中ではギターサウンドを聴いて腑に落ちなかったのか、実は後に出る『ANTHEM WAYS』であることをしているんだ。これについては後々話していくから、一旦飛ばすぞ」
フユカ「結果、洋也さんは脱退して、元HURRY SCUARYの中間英明さんを迎えましたが、目立ちまくって柴田さんを怒らせたらしいですね」
ミトラ「たしかYngwie Malmsteenのフォロワーだったっけな。実際言うと、HURRY SCUARYの音源は入手困難なので聴いたことないんだよなぁ。その中間さんだが、音源制作することなく脱退したんだ」
ランナ「脱退早いわね……」
フユカ「未発表音源に"A.D.D."という中間さんが作曲したインスト曲はあるのですが、他のメンバーは参加していないうえに時間が短いので、謎の曲になっていますね……。その曲は『NO SMOKE WITHOUT FIRE』のリマスター盤等にボートラとして収録されています」
ミトラ「その後は森川さんの紹介で、当時大学生だった清水昭男さんが加入して、1992年に『DOMESTIC BOOTY』をリリースしたぞ。タイトルの由来だが、海外のインタビューで見たところ、そこまで深い意味はないらしいな」
フユカ「1曲目の"VENOM STRIKE"はANTHEMを知るうえでは外せない楽曲です。特徴としては、MADさん柴田さんと共作で作詞した曲、森川さんが作詞作曲した"HEAVY DUTY"、現DEEP PURPLEのDon Aireyが作曲に関与したインスト"BLOOD SKY CRYING"が入っていたりと、面白い作品になっています」
ランナ「一曲目の"VENOM STRIKE"はいきなりインパクトあってカッコイイわ! 清水さんのギターもとても良いわね」
ミトラ「だが、この作品が初期ANTHEMのラストアルバムだ。森川さんが別の音楽活動にシフトしようとしていたので脱退を考えており、柴田さんに相談した結果、柴田さん自身も精神的に疲弊していたこともあって結果、1992年に解散したんだ」
ランナ「ここで解散したのねぇ……メンバーも多く変わっているし、バンド活動ってやっぱり大変なのね。再結成はしているみたいだけど、9年後なのね」
ミトラ「そうだな。正式な再結成前の2000年、柴田さんはGALNERYUSのプロデューサーでお馴染みの久武頼正さんと呑んでいた際、久武さんが『Graham Bonnetとやるべきだ』と話していたんだ。その話を冗談と思った柴田さんは笑いながら相槌を打っていたのだが、久武さんはマジな話をしていたそうだ」
フユカ「それでグラハムとの共演が本当に実現して、以前の曲を英詞に直してグラハムが歌ったアルバム『HEAVY METAL ANTHEM』をリリースしましたね」
ランナ「とても力強い歌声で良い作品に仕上がっているわ! そういえば森川さんの歌声って、グラハムという方と少し似ている気がするわね」
ミトラ「お、良いところに気づいたな! 森川さんは日本のGraham Bonnetと云われていて、柴田さんはANTHEMの曲を作る際はグラハムが歌うことを想定しているらしいんだ」
ランナ「とてもリスペクトしているということね。それは名作に仕上がるワケよ」
フユカ「限定的に復活したANTHEMはグラハムとライブでも共演して、ギターを演奏した清水さんが打ち上げでだいぶ酔っぱらっちゃって、帰りのタクシーで柴田さんに『本当に楽しかった、またANTHEMをやりましょうよ』と言っていたそうです。清水さんは解散後に事務所の指示等で良い音楽活動が出来ていなかったこともあって、このライブが楽しかったみたいですよ。インタビューでは酔っぱらった際の発言は覚えていないみたいですが、『人はお酒が入ると本当の姿になるから本音を言ったのだと思う』とのことです」
ミトラ「その間もBURRN!編集長の広瀬和生さんに再結成を持ちかけていたらしいが、このグラハムとの共演や清水さんの『またANTHEMをやりましょう』といった言葉を聞いて、次第に再結成が明確になっていき、2001年にANTHEMを再結成するんだ」
ランナ「ここで再結成ね! メンバーは解散時の構成なのかしら?」
ミトラ「ギターは清水さんで確定だったそうだが、MADさんは当時、THE YELLOW MONKEYの廣瀬洋一さんと音楽をやっていたこともあって参加を辞退したそうだ」
ランナ「MADさんってドラムの大内さんよね? 結成からずっと在籍していたのに、再結成では別の方になるなんてちょっと残念ね」
ミトラ「森川さんはTHE POWERNUDEを優先しており参加できず、デビュー当時のボーカルだった英三さんと、LOUDNESSで共に活動していた元FLATBACKERの本間大嗣さんを迎えて再結成することになったんだ。小永光はドラムがMADさんではないことを心配しているかと思うが、本間さんは日本屈指のドラマーだから安心してくれ!」
フユカ「ちなみに柴田さんの自伝は再結成するまでで終わっていますが、それは現在も活動が続いているからだそうです。勿論、ページ数が多くなりすぎるというのもありますが」
ミトラ「さ、一旦ANTHEMの歴史についてはこの辺にしておこう。再結成以降のANTHEMについては、また今度話すことにするぞ」
ランナ「確かに再結成以降の話まですると、とても長くなりそうね……あと、コーヒーも空っぽになっちゃった」
作品の購入手段
ランナ「ANTHEMの初期作品は今から集めようと思えば集めれるのかしら?」
ミトラ「比較的入手は簡単だが古い作品ということもあって、リマスター盤がいくつかあるので音質がまちまちかも知れないな。そこでオススメしたいのは……と言うと、アフィリエイトブログくさい発言っぽくなるが、このブログはアフィリエイトでも何でもないぞ」
フユカ「ですね、ブログの人が勝手に購入の手段を記述しているだけです!」
ランナ「そ、そう……」
ミトラ「それが、先ほど『READY TO RIDE』の際に話したが、NEXUS ROCK LEGEND ARCHIVE COLLECTIONの企画、ほぼ全ての作品を安い価格で買う事が出来るぞ。安いとはいえ、音質はしっかりしているので安心してくれ」
フユカ「公式通販で取り扱っていないものでも、Amazon等でも取り扱っていることがあります。ちなみにブックオフやディスクユニオン等で取り扱っている中古は新品価格とあまり変わらないので、買うなら新品のほうが良いですよ」
ミトラ「ちなみに一点注意があるんだ。それは1st『ANTHEM』のジャケットデザインだが、何のエラーなのかロゴがバグっている。気になる人は要注意だ」
ランナ「なるほどね。でもまとめて買うと、結構値段するわね……」
ミトラ「であれば、オススメ作品を教えておこう。本当はどれもオススメと言いたいところだが、強いて挙げるなら"NIGHT AFTER NIGHT"が収録された『TIGHTROPE』、あと『BOUND TO BREAK』だろうか」
フユカ「森川さん在籍時であれば『HUNTING TIME』もオススメしますよ。もしアルバムを集めるのに手間がかかるということであれば、ベストアルバムも良いと思いますよ」
ランナ「あら、ベストアルバムがあるのね。確かに代表曲をまとめて聴けるなら、その手段もアリね」
ミトラ「それなら、2012年にリリースされた『ULTIMATE BEST OF NEXUS YEARS』だな。2枚組と大ボリュームで、英三さんと森川さんのそれぞれの代表的な曲がたくさん収録されているぞ。比較的入手しやすいからオススメだ!」
フユカ「他には『ANTHEM BEST 1981-1990』『ANTHEM BEST 1981-1992』という2作がありますが、柴田さんが選曲や制作に携わっていないのとジャケットデザインがパッとしないんで、買うなら先ほど未虎さんが紹介したベストアルバムが良いかと思います」
初期ANTHEMの隠されし曲
ミトラ「初期のANTHEMに『隠されし曲』があるのだが、小永光はそこまで知らなくても良い内容だな。五百木は知っているだろうか」
フユカ「もしかして、日本ファルコムに関する楽曲ですか?」
ミトラ「そうだ! 流石だな。当時のANTHEMは日本ファルコムと関わりがあり、オリジナルアルバムに収録されていない曲が存在するんだ。まずはPCゲーム『XANADU』のイメージソング2曲"XANADU"と"XANADU Act II"だな」
フユカ「こちらはLPのみでCDは存在しないんですよね。配信音源アルバム『Falcom Classics』にA面の"XANADU"が選曲されているので聴く事が出来ますが、"XANADU Act II"は残念ながら完全に幻の曲ですね……」
ミトラ「もうひとつは『Falcom SPECIAL BOX '90』のDISC-02 HEAVY METALに収録されている"HOLY FIGHTER (戦国ソーサリアンより「天狗」)"と"PROTECTERS (イースIIより「PROTECTERS」)"で、"PROTECTERS"はインストだそうだ」
フユカ「かつて柴田さんは『リクエストライブで"ソーサリアン"を書いてる人が居る』と言っていましたが、そのソーサリアンとは"HOLY FIGHTER"のことですね」
ミトラ「その『Falcom SPECIAL BOX '90』はサブスクに入っていないので、現物を買わないと聴く事が出来ない。で、実を言うとまだ持っていないので、いつか入手したいものだな」
ということで
ミトラ「結成から一旦解散までのANTHEMについて色々と話してみたが、どうだっただろうか」
ランナ「聴いてみたけど、とてもカッコイイバンドね。とにかく初期作品を聴いて代表曲たちを聴き込みたいわね。再結成はどんな曲を作っているのか気になるから、また今度教えて欲しいわ」
フユカ「もちろんですよ。近いうちに未虎さんと教えますね! いつ頃にしましょうか」
ミトラ「そうだな。1時間後とかでも良いか?」
ランナ「あー……よろしければ日を改めて欲しいわね」