登場人物
年齢:25 / 性別:女 / 身長:142cm

喫茶店『緑飴』の経営者。この作品の収録曲、『ANTHEM WAYS』バージョンを検討しても良かったのではないだろうか。
五百木 冬風 (いおぎ ふゆか)
年齢:22 / 性別:女 / 身長:157cm

未虎と話が合う客。マニアックな選曲のアルバムになるかと思ったら、意外とベストアルバムに近いなと思った。
ANTHEMの40年の歴史をあくまで柴田直人の主観で総括する画期的なCD4枚組がレーベルの枠を超えて遂に実現!『BREATHING REAL~40years of ANTHEM~』9月5日発売!
— anthem official (@anthem_official) 2025年6月13日
ブックレットには柴田直人が全40曲すべてを回想し当時の自身を総括する激白ストーリー掲載!
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喫茶店『緑飴』店内──。
ミトラ「五百木に来て貰ったのはほかでもない。ANTHEMが新しい作品を出す情報が届いたんだ」
フユカ「はい、そのニュースを見てワクワクが溢れましたよ。未虎さんに連絡しようかと思ったのですが、楽しみを軽く奪いかねないので敢えて静かにしていました」
ミトラ「なんだ、全然言ってくれても良かったのに。以前、BURRN!6月号に記載していた柴田直人さんのインタビューについて話したが、その際に今後出るかも知れない企画盤のことも話しただろ? それが遂に実現したということだな」
フユカ「本当に実現して嬉しいですよ! タイトルは『BREATHING REAL ~40years of ANTHEM~』ということで、重みのある作品名ですね」
ミトラ「オリジナルアルバムとは異なるが、ANTHEMが新作を出すだけでも嬉しいものだ。今回はベストアルバムという位置付けだが、以前話した通り柴田さんの歴史を辿るアンソロジー的な作品とのことだ」
フユカ「リプライ欄に『ベスト出し過ぎ』という意見がありましたが、言うほどベストアルバム出してますっけ? ヒムロックに比べるとそんなに出ていないと思うのですが」
ミトラ「公式のベストアルバムは『ULTIMATE BEST OF NEXUS YEARS』と『ANTHEMS 2000-2011』、あと『CORE BEST OF ANTHEM 2000-2007』で、それ以外はメンバーが制作に携わっていないベスト盤だったはずだ」
フユカ「昔から活動しているバンドだからか、そんな感覚になったのかも知れないですね。改めて『BREATHING REAL』はどんな作品なのか、ワードレコーズさんの作品解説を見てみましょうか」
ANTHEMの40年の歴史をあくまで柴田直人の主観で統括する
画期的なCD4枚組がレーベルの枠を超えて遂に実現!ブックレットには柴田直人が全40曲すべてを回想し当時の自身を統括する激白ストーリーを掲載!
読みながら聴く、聴きながら読む!ANTHEM柴田直人40年の激闘を体感せよ!
ミトラ「これは是非とも手にしたいな! しかも40曲入りの4枚組とは大ボリュームで、楽しみで仕方がないぞ!」
フユカ「贅沢すぎますね! ところで未虎さん、収録曲は確認しましたか?」
ミトラ「まだ確認していないんだ。五百木と一緒に確認してリアクションしていきたいなと思っていたんだ」
フユカ「私も同じこと思っていましたよ。だから蘭那さんを今日は呼ばなかったんですね」
ミトラ「そう言うことだ。小永光には悪いが、私と五百木が一方的にハイテンションになってしまい、置き去りにしてしまうからな」
フユカ「ですよねぇ。では、『BREATHING REAL』に収録される楽曲を確認していきましょうか!」
ミトラ「なるほど、『ANTHEM』から"WILD ANTHEM"、『TIGHTROPE』から"NIGHT AFTER NIGHT"と、1曲ずつなんだな」
フユカ「ホントだ。ちなみに"WILD ANTHEM"は当然1st収録の方ですよね」
ミトラ「恐らくそうだろうな。他は『ANTHEM WAYS』収録のボーカルリテイク版、『BLAZING FAITH』に収録されていた1stアルバム一発録り版*1があるが、当時のバージョンだろう」
フユカ「まさか、今回のためにリテイクとかないですよね?」
ミトラ「それは流石にないはずだ。リレコーディングになるととてつもなく時間がかかるだろうし。それにしても"WILD ANTHEM"の次が"NIGHT AFTER NIGHT"とは、かなりフルスロットルだな」
フユカ「濃厚な作品になること間違いなしですよ。この2曲が冒頭を飾るとは、この後疲れないか心配です」
ミトラ「ハハハ、そうなりそうだな。以降はアルバム収録曲から2曲以上選ばれているな。『BOUND TO BREAK』からは"BOUND TO BREAK"と"HEADSTRONG"だ」
フユカ「『GYPSY WAYS』からは"GYPSY WAYS (Win, Lose or Draw)"と"LOVE IN VAIN"、『HUNTING TIME』はキラーチューンである"THE JUGGLER"と"HUNTING TIME"が選ばれていますね」
ミトラ「……ん? どうやら『NO SMOKE WITHOUT FIRE』からはひとつも選ばなかったみたいだ」
フユカ「あの作品だと"SHADOW WALK"や"DO YOU UNDERSTAND"が入ってもおかしくなかったですよね。どちらとも『ANTHEM WAYS』でソロパートをリテイクしたというのに」
ミトラ「だが考えてみると、『BREATHING REAL』のコンセプトはANTHEM40年の歴史だ。当時はギターの福田洋也さんと揉め事があったみたいだから、歴史の中でも特に思い出したくないのかも知れないな」
フユカ「それはあり得そうですね。当時のラストアルバム『DOMESTIC BOOTY』から"VENOM STRIKE"と"CRY IN THE NIGHT"、"SILENT CROSS"と計3曲が選ばれましたね」
ミトラ「"CRY IN THE NIGHT"は驚いたな。この曲は大好きだから嬉しいのだが、こちらも歴史を刻む楽曲だったのだな。そういえば導入的な楽曲があるが、どうするんだろうな」
フユカ「DEEP PURPLEのドン・エイリーと共作した"BLOOD SKY CRYING"ですよね。"CRY IN THE NIGHT"単体で聴くと幕開けが不自然なので、それなりに編曲するのではないでしょうか」
ミトラ「以上がDISC-01だな。濃密ではあるが、選ばれる楽曲が全て代表曲ではないというのが分かるな」
フユカ「柴田さんがインタビューで仰っていた通りですね。では、DISC-02を見ていきましょう!」
ミトラ「再結成後のアルバム『SEVEN HILLS』から"RUNNING BLOOD"、『OVERLOAD』から"DEMON'S RIDE"と1曲ずつか。"GRIEVE OF HEART"を選ばずに"RUNNING BLOOD"ということだが、確かにカッコイイよな」
フユカ「『ETERNAL WARRIOR』からは"ETERNAL WARRIOR"と"LIFE GOES ON"ですね。"ONSLAUGHT"は選ばれませんでしたか」
ミトラ「"ONSLAUGHT"はキラーチューンだが、柴田さんにとってANTHEMの歴史に刻まれた音楽はこちらの"ETERNAL WARRIOR"なのだろうな。次に『IMMORTAL』から"IMMORTAL BIND"と"ROAD TO NOWHERE"だ」
フユカ「"THE BEGINNING"は選ばれて欲しかったのですが、言われてみると柴田さんがその楽曲について話すことはないですよね」
ミトラ「次は『BLACK EMPIRE』から"BLACK EMPIRE"と"AWAKE"だ。"HEAT OF THE NIGHT"が選ばれそうだが柴田さん曰く、『柴田直人の歴史には入らない』という話をしていたな」
フユカ「ですね。次は『HERALDIC DEVICE』からの選曲が"CONTAGIOUS"と"REMAINS"です」
ミトラ「"THE SIGN"は選曲されなかったが、"CONTAGIOUS"が選ばれたのは驚いたな。あの曲大好きだから嬉しいぞ。ということで、これがDISC-02だな。ではDISC-03を見ていこう」
ミトラ「『BURNING OATH』から"UNBROKEN SIGN"と"GET AWAY"の2曲だ。"EVIL ONE"は選ばれなかったな。あと私が大好きな"ON AND ON"はリテイクされたこともあって、やっぱり対象外か」
フユカ「次は森川さん再加入一発目のアルバム『ABSOLUTE WORLD』から"SHINE ON"、"PAIN"、"LOVE OF HELL"、"RUN WITH THE FLASH"の計4曲で、なかなか多めに選曲していますね」
ミトラ「『ENGRAVED』からは"FAR AWAY"、"THE ARTERY SONG"、"ENGRAVED"の3曲だ。キャッチーな曲である"FAR AWAY"を選ぶとは面白いな」
フユカ「アタシこの曲好きなんですよ。だから嬉しいです。最初聴いた時は清水さんの曲だと思いましたよ」
ミトラ「私も同じこと思ったな。ところで、曲順的に"THE ARTERY SONG"の方が最初に来るかと思ったが、順番が逆なんだな」
フユカ「確かに! と言うことで、これでDISC-03は最後ですね。DISC-01が11曲だっただけに、こちらは9曲と少なめです。次が最後のDISC-04ですね」
ミトラ「METAL MANと言うと、柴田さんが設立した会社『合同会社METAL MAN』だな」
フユカ「そんなMETAL MANからの選曲一発目が"OVERLOAD"……と言うことは、『NUCLEUS』バージョンということでしょうか?」
ミトラ「アルバム『OVERLOAD』から選ばれていないということで、そういうことになるな。『NUCLEUS』からは"OVERLOAD"、"LINKAGE"、"GHOST IN THE FLAME"の3曲だ」
フユカ「てっきり"AWAKE"は『NUCLEUS』バージョンが収録されるものだと思ってましたね。以降は全て『CRIMSON & JET BLACK』からの選曲と言うことで、7曲もありますよ」
ミトラ「インタビューで柴田さんは『CRIMSON & JET BLACK』に対する思い入れをこれでもかと話していたからな。多く選ばれるのも納得だ」
ミトラ「ということで、収録曲40曲を確認したぞ。まだ見た時点ではあるが『これがANTHEM40周年の歴史か』といったところだな」
フユカ「思ったのは、柴田さんによる『NO SMOKE WITHOUT FIRE』への嫌悪感ですかね。自伝でも触れていますし、時期が時期なので仕方ないとは言え、あのアルバムは好きだったので、それは歴史に刻むほどのものではなかったと言うのがちょっぴり残念ですかね」
ミトラ「柴田さんのアンソロジーだから、ソレに関しては仕方ないと思うしかないだろうな。あと、全収録曲を確認して思ったことは、本当にANTHEMが好きな人にしかオススメできない作品であるということだ」
フユカ「そうなんですよ。キラーチューンが入っているので、初めてANTHEM聴く人に勧めても良いとは思うんですけどね。アタシと未虎さんはANTHEM大好きなので買うのは確実ですが……。と言うことで、『BREATHING REAL』はとても楽しみですよ! 発売が待ち遠しいです」
ミトラ「ああ。初期楽曲も最新リマスターされているはずだから、柴田さんの解説を読みながら聴いていきたいものだ!」
ANTHEM 関連リンク
*1:Blu-ray盤に一発録りのCDが付いているが、DVD盤には付いていない